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続 THE 状態補語 / 状態なのに状態補語が使えない!

  今日、今から書こうとしているのは、状態を表現しているのに状態補語が使えない文についてです。 動作の状態を表すのなら、どんな時も状態補語が使える訳ではない。という部分です。実例をいきます。

1)このパンは作りやすい。
×这种面包做得很容易。
2)このパンは作ったがうまくなかった。
〇这种面包做得不太好。
3)作ったがとても大変だった。
〇这种面包做得很辛苦。
 三つとも、非の打ちどころの無い、充分納得の状態補語です。でも現実は、1)はダメなのだそうです。
 この三つの文の違いを考えてみました。
私考えるに、パンを作るという動作が、終わってるか?終わってないか?の差だと思う。2)3)は明らかに終わってる。1)は、終わってるかどうか不明です。
 1)の様に動作が終わってるかどうか明らかでない場合は状態補語は使えないのだと思う。私見です。勝手に推測してます。ずいぶん長い間中国語を聞いてきたカンだけで書いてます。いろいろな記事を見たのですが、読めば読むほど迷路に入り最後は行きどまりになるので、読むのを放棄して自分だけで考えた結論です。

読んだ記事をいくつか挙げてみます。
・動作主の気持ちや感情の状態を表す時、状態補語は使えない。というルールがある。
→私、思うに、三つともこの 動作主の気持ちや感情の状態を表すという条件に該当すると思う。三つとも状態補語表現は出来ないことになる。1)だけ✕の理由になってない。
・他にも状態であるだの無いだの、結果であるだの無いだの、描写がどうの、動作主がどうの、話者がどうの・・・いろんな区別の方法を読みましたが、全く区別出来ないです。
・1)が、状態補語が使えないのは、結果が無いから。
という記事があった。これは、私の私見と一致してる。結果は動作が発生して終わらない限り出ない。

 「結果が無いから状態補語として使えない。」という記事についてですが。結果でなければ、状態補語は使えないということは、 つまり、状態補語 は、結果補語であるという事で、状態補語≦結果補語の関係ということです。この例文の場合、結果補語じゃないから状態補語として使えないのです。状態補語も結果補語の一種類なのです。~補語という名前が付いた以上結果補語なのです。まず結果補語であるという条件を満たして初めて次の段階の状態補語の話になるが、結果補語でない以上、状態補語には成り得ないということです。 
 前回記事でも書きましたが、『補語は、大きな意味で、結果、方向、可能、状態補語、全て動作の結果である』ということです。中国語文法においては、いろんな主張が交錯していますが、この主張は真実をついていると、私は感じます。結果であるからこそ補語の位置にあるのです。中国語の掟 継起性です。述語は発生順に配置されてなければならない鉄の掟です。つまり発生してないなら、言い換えると結果でないなら通常の連用修飾語の位置で良いわけです。
 状態補語になり得るのは3パターンだけです。いずれも結果でなければならない。という条件が付きますが。
①動作の状態評価
②動作の状態描写
③動作の結果状態
三つとも、状態を表現している点で共通ですが、評価してるのか、描写してるのか、結果なのかの違いです。
簡単に例文をあげてみます。
①動作の状態評価
他跑得很快。
②動作の状態描写
房间收拾得干干净净的。
③動作の結果状態
她哭得眼红了。

 状態補語が使えないのは解ったが、 じゃあ、どうする? 文頭の例文で考えると、
○这种面包很容易做。 これが正解だそうです。聞き慣れたフレーズです。みんなそう言ってる。

 今回このブログを読んで頂いた方には、【題して THE 状態補語】もみて頂きたい。

終わります。


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