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学習記:「てにをは」の無い世界。/まぎれもなく主語!  

 今迄、何度も書いてる事ですが、中国語の主語と英語の主語は違います。多分、何度書いたとしてもこの表現じゃ、たぶん何も伝わって無いと思います。
 でっ! 今日は、これが主語?と思うような例文をいくつか挙げてみたいと思います。
1)四块钱买了五个。sì kuài qián mǎi le wǔ gè 。
四块钱:主語 买了五个:述部 の構造です。
英語的感覚だと、四块钱が、买了五个した。というのは、非常に変だしあり得ない。「四块钱で买了五个。です。」と、四块钱が、修飾語ならあり得る。でも中国語の場合、主語なんです。四块钱とくると、聞いてる側は、四块钱がどうした?となる。話題になるんです。特にお金を先頭にもってくると、まわりを引き付ける最高な話題です。(★主語も本当は、述語の立場から見ると、修飾語に過ぎないのですが、中国語は全て主述文の見地からみると、一般の修飾語とは区別する必要がある。目的語も同様で、述語の立場から見ると修飾語に過ぎないのだが、目的語というのは述部の一部とされてる要素で、一般の修飾語、つまり副詞とか形容詞とは区別する必要がある。修飾語なのか?主語なのか?と聞かれたら、もし主語であるなら、修飾語とは答えない。主語です。と答える。目的語も同様です。)
 买了五个。:述部 ですが、述部というより、説明という表現がピッタリくる。主語が動作主だと述語という言葉がピ ッタリくるが、受け手だと述語というコトバはそぐわない。中国語の場合、動作主も受け手も主語になるので、述語と言うより、説明というコトバがハマる。
 例文の意訳を一応、書いておきます。「十元で五個も買えた。」意訳なので、「十元」と修飾語かのような訳になってますが、中国語に「~、」という概念は有りません。「てにをは」が存在しないからです。中国語本来の、主述文(話題+説明)の構造からすると、「十元」:話題 「五個買った。」:説明→「十元、五個買った。」と言ってるんです。なんか、日本語に慣れてない中国の方のしゃべり方に思えませんか?彼らは中国単語を日本単語に変えて中国語そのまんまの語順、主述文で喋ってるんです。話題+説明。話題+説明。と喋ってるんです。我々には想像できない世界です。「てにをは」の無い世界です。

2)好多年出现一次。haǒ duō nián chū xiàn yī cì 。
好多年:話題、出现一次:説明

 だと私は思うんです。学習し始めの頃、英語の感覚がどうしても残っていて、「好多年」とくると、連用修飾の感覚しかなかった。主語が省略された述部のみの文章であると考えていた。その考え方もできるとは思いますが、今現在の私の考えは、「好多年:話題」です。
日本語訳?要らないでしょう?好多年:話題、出现一次:説明。そのまんまです。

3)一眨眼的功夫就到了。yī zhǎ yǎn de gōng fū jiù daò liǎo 。
一眨眼的功夫:話題。 就到了:説明です。
「てにをは」を使わずに、日本語訳してみます。→一回の瞬きの時間:話題。すぐ着きました:説明。
要は、あっという間に着いた。と言ってるんです。
 これも修飾語の取り方もあり得るとは思います。主語が省略された文です。あり得るとは思うんですが、今の私には、なんの違和感も無く、ストレートに、主語:話題として入ってくるんです。

4)你家的那条胡同里,常常有几位胳膊上带着红袖章的老头儿和老太太,每天坐在胡同口,他们是干什么的?                                           nǐ jiā de nà tiáo hú hú tóng lǐ ,cháng cháng yǒu jǐ wèi gē bo shàng dài zhe hóng xiù zhāng de laǒ tóu ér hé laǒ tài tài ,měi tiān zuò zài hú tóng kǒu ,tā men shì gān shén mo de ?
先に日本語意訳書きます。→あなたの家のあの路地に、いつも、腕に赤い腕章をつけたおじいさんとおばあさんが居るけど、毎日路地の入口に座って、彼らは何をしてるんですか?
 この例文を挙げた理由は、ココです。你家的那条胡同里,常常有几位胳膊上带着红袖章的老头儿和老太太。 このフレーズは一般に、「存在を表す有文」といわれ、場所+有+人の形をとる、と説明されてる。主語だの目的語だのを用いた説明はしないんです。老头儿和老太太が主語だという主張もあるし、それにしても位置がおかしいし。。。そうじゃないという人も居るし。。。苦肉の策で、現状の説明では、主語だの目的だのという用語は使わないで、場所+有+人の形をとる「存在を表す有文」となっているのです。
 私が分析します。→你家的那条胡同里:話題です。文句のつけようのない話題です。主語以外の何物でも無いと私は思う。常常有几位胳膊上带着红袖章的老头儿和老太太:述部、説明です。極めて、通常の並びで、単なる主述文です。
 「存在を表す有文」で、場所+有+人の形をとる。と説明されても意味が解らないです。ただでさえ、ワケの解らない中国語の説明に、更に意味不明の説明が加わる。最強です。
 私、NHKの中国語講座を見ていて、不思議に思ったんです。丁度、「存現文だから、場所+有+人の形になる。」と説明されてました。私が、全くのシロートなら、納得して公式として覚えていたかも知れない。でも、私は、違和感でした。中国語の主語は前に行ったり、後ろに行ったりするのか?という疑問です。NHKも当然、疑問に思ってるハズなんです。じゃあ、なんでソコを説明しないのか?国営だから、間違った事は言えないのです。だから、言わない。言わないけど、説明はしなければならない。解らないと言わず、無理やり説明するから、聞く方は、もっと聞いても解らない。スパイラルです。
 違います!私が説明します。一切責任の無い私が説明します。中国語の主語は後ろに位置することは有り得ません!先頭が主語です。日本語的な感覚、英語的な感覚で、目的語であろううが、修飾語であろうが、何であろうが、先頭が話題であり主語なんです。「存在を表す有文」と説明されてる、先頭の「場所」は、まぎれもなく主語です。それ以外の何物でも無い!

 「てにをは」を使わずに日本語をしゃべる練習をすれば、中国語の構造がマスターできるかも知れない。
マスターした時は、多分、日本語のしゃべりがグチャグチャになってるであろう。。。

 短いですが、今日終わります。結構忙しくなっておりまして。。。
以上

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