今日は、補語について書きます。私のブログのカテゴリーに、「連動文、兼語文、補語、前置詞句 =連述文」というのがありますが、その中の 補語=連述文 の部分です。結局、これが私が言いたい事の結論なワケですが、その辺りを書きます。
補語については何度か触れているとおり、私は補語と言うコトバは学習者を混乱させるだけなので、失くしましょうと言い張ってます。失くして連述文と呼びましょうと何度も書いてますが、”補語”でgoogle検索しても私のブログは出てきません。全く普及以前の段階にも達しない。ここはひとつ、本気で書いてみようという事です。
失くしましょう!と否定するからには、まず敵を知る必要があります。敵を欺くには先ず味方から。です。チガウか。。。なので補語について私なりに整理してみましたので、まずその辺りから。ザッといろいろな記事を読んでみて、補語は 結果補語 と 程度補語 の2種類なんだなあ。という感想です。たったの2種類です。ただ、読む本読む本 呼び方は全部違います。5冊の本を読んだとします。出てくる補語の名称は、様態補語、状態補語、程度補語、結果補語、可能補語、方向補語、時間、場所補語、時量補語、動量補語、比較数量補語、補語では無いですが、時量状語とかいうのも出てきます。一切、覚える必要も無いですがある程度は知っておかなくてはならないです。
今日は、一般に言われる程度補語から、ナゼ連述文なのかを書こうと思いますが、問題は、程度補語と言うコトバが何を指すかが、まず書く人に依ってバラバラなんです。私は私の基準を決めなければ話が進みませんので、次に様態を表しますよ!という合図の”得”という助詞を挟む種類を様態補語とします。この様態補語は、読む本に依っては、状態補語の呼び方も有ります。要はグチャグチャなんです。
この定まらない呼び名のせいだけで、一体どれだけの学習者が迷路に入るのだろう?
とりあえず、呼び方を決めないと話が出来ませんので、私の場合”得”という助詞を挟む種類を様態補語 としました。この様態補語がナゼ連述文なのかを書きます。
他每天睡得很晚。
Tā měitiān shuì de hěn wǎn.
まず、補語の定義です。「補語とは、述語となる動詞や形容詞の後に置いて、述語の表す動作行為の結果や状況を補足説明をする成分を補語と言う。」私も補語についてかなりいろんな記事を読みましたが、99%は全部この説明です。この説明で、この例文を読み解けて納得できる方は素晴らしいです。私は解けないし、納得もできませんでした。 很晚。 が補足説明する成分であるなら、 他每天睡 が中心(一番言いたい事:主眼)になる。あまり好きではないが、日本語で考えてみます。「彼は毎日寝るのがとても遅いです。」どう考えても「寝るのが」 が補足説明ではないですか? 「とても遅いです。」が主眼でしょ?矛盾です。この矛盾を正当化しようとすると、中国語でしゃべる時は、まず一番言いたい事ではない 他每天睡 を言わなければならない。一番言いたい事ではないので、極端にいうと言いたい事と関係ない話を主眼としてもってこなければならない訳です。その後に一番言いたい主眼の 很晚 を補足説明として持ってこなければならない。乱七八糟です。これを理解するのは無理です。もっと不思議なのが、日本のどの文法書にも、どのネット記事にも必ずこの説明がしてあることです。書いてるくらいだから本人納得して書いてるのだとは思いますが、どう理解したら納得できるのか??
もうそんな事はどうでも良いので、私だけの連述文による分析を書きます。
他 | 每天 | 睡 | 得 | 很晚。 | |
① | 主語 | 述部 | → | → | → |
② | 連述部飾り | → | 助詞 | 連述部主眼 |
もっと細かく~語となるまで分析できますが、省略します。私の連述文はこの分析の通りです。
日本語訳します。→ 他は每天、睡するのが 得 很晚。です。
つまり、補語と呼ばれる「 很晚」の部分は補足説明なんかじゃなくて、主眼である。補足説明しているのは「 睡」 であるという分析です。当初私は、補語すべてが補足説明の役割をしていないと誤解したのですが、そうではありませんでした。補足説明の役割をしている補語もあります。つまり前と後ろとどちらが主眼か?は、補語の場合でも、連述文と同様、確定ではないのです。何らかの法則性は研究すればあるかも知れませんが、一番簡単な方法は、文脈による判断です。
もう一つ、前の述語が目的語を伴う場合の例文をあげます。
他说汉语说得很流利。
Tā shuō Hànyǔ shuō de hěn liúlì.
他说汉语 | 说 | 得 | 很流利。 | |
① | 主部 | 述部 | → | → |
② | 連述語飾り | 助詞 | 連述部主眼 |
この文についてお決まりの様にどの本でも必ず説明があるのが、
他说汉语得很流利。と言えず 他说汉语说得很流利。と 说 を繰り返さなければならないとある。
助詞: 得 は必ず動詞の直後に位置しなければならないのだそうだ。だから、小分けにして、一旦、 他说汉语 をもってきて、 说 を繰り返して、 说得很流利。 となるのだそうだ。またワケの解らない説明が出てくるわけだが、不思議な事に私が読んだ本には100%この説明がある。
私が思うに、このフレーズ たまたま主部が主語+述語+目的語だっただけで、なんの不自然も感じません。上記の分析の通りです。
なので、別の言い方もできます。
他汉语说得很流利。
他 | 汉语 | 说 | 得 | 很流利。 | |
① | 主語 | 述部 | → | → | → |
② | 主語 | 述部 | → | → | |
③ | 連述語飾り | 助詞 | 連述部主眼 |
述部が主述述語文の表現です。これもなんの不自然も感じません。 私が読んだ日本の本やブログでは間違いなく最初にあげた例文 他说汉语说得很流利。の最初の 说 が省略されてると書いて有る。もういい加減にしてヨって感じです。表現方法が変わっただけで、省略でもなんでもないです。それなのにどの本もどのブログも省略されてると説明されてる。私には、中国語学習者をワザと迷路にはめてるとしか思えない。
学習記を書きます。
下次我回日本的时候,我打算买一些茶叶和茶杯送给朋友。到时候请您教我买什么样的好吗?
xià cì wǒ huí rì běn de shí hòu ,wǒ dǎ suàn mǎi yī xiē chá yè hé chá bēi sòng gěi péng yǒu 。daò shí hòu qǐng nín jiào wǒ mǎi shén mo yàng de haǒ ma ?
最後の 到时候请您教我买什么样的好吗? の部分だけ分析します。いつもなら解るだろうと思われる部分は省略して分析してますが、この文、私結構苦労したので、極力省略しないで分析します。
到 | 时候 | 请 | 您 | 教 | 我 | 买 | 什么样的 | 好吗? | |
① | 主部 | → | → | → | → | → | → | → | 述語 |
② | 主部 | → | 述部 | → | → | → | → | → | |
③ | 修飾 | 主語 | 述部 | → | → | → | → | → | |
④ | 連述部主眼 | → | 連述部飾り | → | → | → | |||
⑤ | 連述語主眼 | 目的語 | 連述部飾り | → | → | → | |||
⑥ | 連述部主眼 | → | 連述部飾り | → | |||||
⑦ | 連述語主眼 | 目的語 | 連述部飾り | → | |||||
⑧ | 連述語飾り | 目的語 |
①~ 好吗? というパターンは、多用されますし、私も何不自由なく使ってました。 好吗? を最後につけるだけで、~イイですか?と聞けるので非常に便利です。じゃあ、 ~ 好吗? って何なの?と言う疑問です。何らかの付け足しのコトバ? ~ 吗?の 吗 は助詞です。 ~ 好吗? も一種の助詞なの?何なのか正体は解らないけど、みんな使ってるし便利なので使ってました。今日改めて考えてみたのですが、これ述語です。それ迄しゃべったフレーズをイキナリ主語に変換できる魔法のコトバです。→①で基本中の基本、主部と述部の分析が出来たわけです。ただ、イチイチこんなことを考えてるワケじゃないですヨ!普段の認識としては、最後に付けたら ~イイですか? と聞ける便利なコトバくらいの感覚です。まさに助詞的な感覚です。一体何なんだろう?と、あらためて考えると実は述語だったという話です。
② 到时候 を主部と分析しそれ以下が述部です。 到时候 +動詞なので 常識的には 時間詞+動詞 で、 到时候 は連用修飾語ですが、私は主語と考えます。ナゼか?う~ん。。なんと言おうか、主語と思った方が楽に入ってきませんか?もちろん、主語は省略されてて、 到时候 は連用修飾語 だという事も出来るは出来るのですが。。主語が省略されてるとか、めんどくさくないですか?それより、基本に戻って、中国語は全て主述文。文の頭に来るのは話題であり、つまり主語です。話題を出すことによって、話しても聞き手も同じステージに立つわけです。 到时候 とくると、聞き手も 到时候 ? 到时候 どうした?となるわけです。主語が省略されるパターンというのは、会話の流れで、話しても聞き手もその時の話題が何なのか明確に認識されてて、既に同じステージに立ってるという特殊なケースです。普通に主語と考えてスンナリ入るのなら、私は主語と考えるべきだと主張したい。「 中国語は全て主述文。文の頭に来るのは話題 である主語。」これがノーマルな考え方です。基本通りに考えてなんの不自然も無く成り立つのだからそれ以上考えるべきじゃないです。ヘンな事を考えないで、普通に考えるべきです。結局、連用修飾語も主語も述語の立場から見れば、どちらも修飾な訳で、その同じ修飾のコトバを連用修飾語だのイヤ主語だのと言ってるだけなんです。
②までの分析で全体は見えました?見えるなら、③以降は不要です。
③ ここは、分析しなくてイイな?と思いましたが、一応分析しておきました。到时候 です。動詞が修飾の役割を果たし+名詞です。普通、動詞+名詞 は、述語+名詞の関係になりますが、ここは修飾語+名詞の関係です。ナゼか?聞かないでください。そう感じたからです。感じませんか?第一、意味が通らないでしょう?慣れもあると思います。飽きる程聞くパターンでもう一種の単語です。
書きかけて、一旦消したのですが、やっぱり書くことにします。フト思ったのは、この文緊縮複文ではなかろうか?という部分です。その場合 到时候 は単文でなければなりませんので、述語+目的語と分析しなければならないが。私は、緊縮複文は、前節を主語の位置に置くことによって、ひとつの単文にまとめてる文ととらえてますので、緊縮複文であると捉えても全く不都合はない。というか、その取り方の方が正解のような気がしてきた。緊縮複文についてはリンクを貼っておきますので、気が向いた方は読んでみてください。
④ ③の述部の分解ですが、連述文です。主眼と飾りに分かれます。 请您 ~と連述文主眼がきて連述文飾り(目的語系の飾り)が来るわけです。
見えました?見えない方は、どうぞ、⑤へ行ってください。
⑤ ここも更に連述文です。連述主眼は请您で、お願いしてるのです。+連述飾り(目的語系の飾り)がきます。
⑥ここも更に連述文です。連述主眼は 教我 で、教えてください。+ 連述飾り(目的語系の飾り) です。
⑦ ⑥の連述文主眼部を分解しました。ここは要らないとは思ったのですが、ここだけ勝手に省略すると、読者が迷うかと思いましたので書いときました。
⑧述語と目的語迄、分析できました。
日本語訳します。→到时候は、请您します。教我买什么样的を。好吗?
何故だか解らないですが、一発で訳せないです。でもここ迄訳したらもう見えたとは思いますが、一応最後まで訳しときます。
教我买什么样的 → 教我してください。买什么样的 を。
あんまり意味が無いし、むしろ学習に悪影響があるかも知れないが、全体の、日本語意訳も書いときます。→こんど日本に帰る時、お茶の葉と茶碗を買って、友達にあげることにします。その時になったら、どんなものを買えばいいか教えてもらえますか?
この辺で今日終わります。
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